ポケコン PC-G850Vで電子回路工作(5/6)
N型:ゲートに+を加えるとソース/ドレイン間に電流が流れる。
P型:ゲートに-を加えるとソース/ドレイン間に電流が流れる。
ソースはVssでGND、ドレインはVddで+3.3~の電源で、N型・P型で電流の向きが変わる訳では無い。あくまでもドレインの+からソースの-へ流れる。
これは、CMOSデジタル回路様の図を見るとわかる。
N型の説明だが、
N型だとゲート付近に「電子」が集まり、N型の間に電子の橋ができソース←ドレインの方向に電流が流れ、
P型だとゲート付近に「正孔」が集まり、P型の間に正孔の橋ができソース←ドレインの方向に電流が流れるのだ。
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これを踏まえるとCMOSの原理がわかる。
CMOSのWikipediaより、CMOSによるインバータという図で、上の○があるのがそれ全体でP型MOS-FETであり、下の○無しがN型MOS-FETである。
A(IN)に+の電圧をかけると両方のゲートにかかる。P型だけ○で-になる訳では無いことに注意。
すると上記の特徴からN型のみ機能しVssへ電流が流れてQ(OUT)から電流が流れ込み-を示すことになる。
A(IN)に-の電圧をかけると、P型のみ機能しVddから電流が流れてQ(OUT)へ電流が吐き出され+を示すことになる。
つまり+をかけると-を示し、-をかけると+を示し、インバータ(反転)機能となる。
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【プッシュプル回路】
MOS-FETで上記のWikiの回路を組むとCMOS(インバータ)と言われ、
バイポーラトランジスタで組むとプッシュプル「増幅」回路と呼ばれるようだ。
MOS-FETで組んで”プッシュプル回路”と呼んでいるのは一部の古い書籍だけのようだ。
よってプッシュプル回路はバイポーラトランジスタによる(コイルでもできるようだ)増幅回路の事であり、
最初に戻ってGPIOの出力回路に採用されているのは、CMOSインバータ回路と呼ぶべきだろう。