多くの方が、Windows10の高速スタートアップを無効にすることを推奨しているが、バッテリーが最重要なノートPCにおいては逆に有効にすることが望ましい。
PCの電源関係で考えると、電源を実際に落とす方がバッテリーには優しい。
そして電源OFF時に休止(ちょっと違うが)を自動で行うのが、高速スタートアップ。
デフォルトではバッテリー駆動時は短時間で、コンセントに繋いでいる時は長時間でスリープするようにWindowsの電源管理でセットされている。
高速スタートアップでも使うハイバネーション用ファイルの容量は昔の休止(記録媒体に現在のメモリ内容を保存してから電源を落とす)より少ないから、休止(デフォルトで無効)を使うより高速(電源ONやOFF時に読込み・保存するため、それにかかる時間)だ。
また、Appleのタイムマシーン機能と同じような「タイムライン機能」。
複数デスクトップを使わなくても過去のアプリ使用履歴をさかのぼれるので便利といえば便利だが、これも休止とは別だが記録媒体に履歴を保存しているので容量を食う。デフォルトで30日分は多過ぎる気もするので、機能をOFFにするか、数日に制限すると必要な容量も減り、電源ONやOFF時の日数分の読込み・保存時間を短縮できる。
ちなみに、電源ボタンで電源OFF、ノートの蓋を閉じればスリープ、コンセントに繋いでいる際はディスプレイOFFを10分、スリープを20分としている(バッテリー駆動時はそれぞれ半分の時間に設定)。
これで、モバイル時ノートPCを長時間移動する時は電源OFFにしてバッテリーを節約し、再度使用する時は高速スタートアップで。
また最初はスリープでも、長時間放置すれば自動で電源OFFする(ハイブリッドスリープ:デフォルト180分)がノートPCでは機能している。
※デスクトップPCでも機能はONになっているが、ハイブリットスリープの「休止するまでの経過時間」が"なし"なので実質電源OFFしない。
もちろん高速スタートアップを無効にして、電源OFFや再起動時に時間が掛かるので、休止を有効にして時間のかかるハイバネーションファイル保存・読込みを手動で選択してもいいし、ハイブリッドスリープで自動電源OFFしてもいい。
【タイムライン機能はタスクビューの一部】
【電源オプションの設定】
【スリープ(スタンバイ機能レベル)・休止・ハイブリッドスリープ・高速スタートアップ(ハイブリッド・ブート)】
SSDやM.2 SSDが普及し、記憶媒体の動作が高速に大容量になりつつある現在、バッテリーの方がなかなか進歩しないためこのような運用方法の方がメリットが大きい。